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ユーザーエージェント

ユーザーエージェント

ユーザーエージェント(User Agent)とは、ウェブブラウザやモバイルアプリなど、インターネットにアクセスするソフトウェアやデバイスの種類をウェブサーバーに伝えるための識別情報です。
ユーザーエージェントは、ウェブブラウザからのHTTPリクエストの一部としてサーバーに送信され、サーバーはこの情報を基に、デバイスやブラウザに最適なウェブページのコンテンツを提供します。
例えば、デスクトップブラウザ用に作られたページと、スマートフォン用に最適化されたページを切り替える際などに、ユーザーエージェント情報が利用されます。

ユーザーエージェントの情報は、主に次のような内容を含みます: ブラウザの名称とバージョン(例: Chrome/117.0.0.0) 使用しているオペレーティングシステム(例: Windows NT 10.0; Win64; x64) デバイスの種類(例: モバイル、タブレット、デスクトップ) レンダリングエンジン(例: AppleWebKit/537.36) ユーザーエージェントの情報は、テキストの文字列として提供され、この文字列を「ユーザーエージェント文字列(User Agent String)」と呼びます。
この文字列は一見すると複雑な構成をしていますが、ウェブ開発者やアナリティクスの専門家は、この情報を解析することで、アクセス元のデバイスやブラウザの特定、ユーザーの動向分析、コンテンツの最適化に役立てています。

ユーザーエージェントの代表的な例として、次のような文字列があります: scss コードをコピーする Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/117.0.0.0 Safari/537.36 この例では、次の情報を読み取ることができます: 「Mozilla/5.0」: 歴史的な理由から、ほとんどのユーザーエージェントがこの部分を含んでいます。 「Windows NT 10.0; Win64; x64」: 使用されているオペレーティングシステムはWindows 10で、64ビットバージョンであることを示しています。 「AppleWebKit/537.36」: ブラウザのレンダリングエンジンがWebKitベースであることを表しています。 「Chrome/117.0.0.0」: 使用しているブラウザがChromeで、そのバージョンが117.0.0.0であることを示しています。 「Safari/537.36」: WebKitエンジンを使用しているためSafariとしても識別されることがあります。 ユーザーエージェント情報を利用することで、ウェブサーバーはアクセス元に適したレスポンスを返すことができます。
例えば、モバイル端末からのアクセスであれば、スマートフォンに適したレイアウトのウェブページを表示したり、機能を簡素化したバージョンを提供したりすることが可能です。
一方で、デスクトップブラウザであれば、よりリッチなコンテンツや大画面向けのデザインを適用することができます。

ユーザーエージェント情報は、ウェブ開発やマーケティングの分野でも重要です。
アクセス解析ツールはユーザーエージェント情報を基に、サイト訪問者のデバイスやブラウザの種類、オペレーティングシステムなどを特定し、ユーザー行動の分析やサイト改善の指針にします。
また、ユーザーエージェントを変更するツールやブラウザの開発者モードを使用して、異なるデバイス環境での表示テストを行う際にも、この情報が活用されます。

ただし、ユーザーエージェント情報はユーザー側で偽装(カスタマイズ)することも可能です。
一部のウェブサイトでは、特定のブラウザやデバイスを対象にサービスを提供しているため、ユーザーエージェントを偽装することでその制限を回避することができます。
このため、ユーザーエージェントだけに依存するサイト設計は避け、他の方法でデバイスやブラウザの特定を補完することが推奨されています。

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