トンマナとは、「トーン&マナー」の略で、広告やデザイン、ブランディングにおいて、視覚的および言語的な表現の一貫性を指します。
企業やブランドが発信するメッセージ、広告、ウェブサイト、製品パッケージ、SNSの投稿など、あらゆるコミュニケーション活動において、トンマナを統一することでブランドのアイデンティティを強化し、ユーザーに一貫したイメージを伝えることが可能になります。
そのため、トンマナはマーケティング戦略やデザインガイドラインの重要な要素として扱われます。
トーンは、ブランドの「声」のようなものを指します。
言葉遣いやメッセージの雰囲気、口調、感情表現などが含まれます。
例えば、若々しくカジュアルなトーン、信頼性を感じさせるフォーマルなトーン、親しみやすくフレンドリーなトーンなど、ブランドの性格やターゲットに合わせて選択されます。
言葉の選び方一つで、同じメッセージでも受け手の印象が大きく変わるため、ブランドのトーンを適切に設定し、それを一貫して使用することが重要です。
一方、マナーは、トーンを具現化するための視覚的な表現を指します。
デザインにおける色使い、フォント、レイアウト、画像のスタイルなどがこれに該当します。
例えば、高級ブランドであれば、シックな色合いと洗練されたフォントを使うことでエレガントなマナーを表現します。
一方、子ども向けの商品であれば、明るい色や可愛らしいイラストを使うことで、楽しく親しみやすいマナーを伝えることができます。
マナーは視覚的な第一印象を決定づけるため、ブランドの印象を左右する非常に重要な要素です。
トンマナを統一することのメリットは、ブランドの信頼性と認知度の向上です。
ユーザーがブランドと接するたびに一貫したトーンとマナーを感じることで、ブランドのメッセージが深く印象に残り、信頼感が生まれます。
逆に、トンマナがバラバラだと、ブランドの印象が不安定になり、ユーザーが混乱してしまう可能性があります。
特に、異なるメディアやチャネル(ウェブサイト、SNS、広告、パッケージなど)でのコミュニケーションが増える現代において、トンマナの統一はブランド戦略の一環として非常に重要です。
トンマナを策定する際には、ブランドの価値観、ターゲットオーディエンス、目的などを総合的に考慮します。
その後、言葉遣いやビジュアルのガイドラインを具体的に決め、スタッフ全員で共有・実践することが求められます。
企業のデザインガイドラインやコンテンツポリシーにトンマナを記載し、新規コンテンツ作成時やキャンペーン展開時の指針とすることで、一貫性のあるコミュニケーションを実現できます。
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