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ハイパーテキスト
ハイパーテキストとは、コンピュータ上でテキストや画像、動画などの情報を相互にリンクし、ユーザーがそれらを自由に参照できるようにした情報構造のことです。一般的に、ウェブページ上で見られるリンク(ハイパーリンク)をクリックすることで、関連する情報に簡単にアクセスできる仕組みがハイパーテキストの典型的な例です。この概念は、現在のインターネットやワールド・ワイド・ウェブ(WWW)の基盤技術として広く使われており、ウェブブラウザで閲覧するウェブサイトは、すべてハイパーテキスト技術を利用しています。ハイパーテキストの基本的な特徴は、従来の紙媒体のテキストとは異なり、情報を階層的・非線形に構造化できる点です。ユーザーは、関連する単語やフレーズ、画像などに埋め込まれたリンクをクリックすることで、同一文書内や別の文書、さらにはインターネット上の他のウェブサイトへ瞬時に移動できます。これにより、膨大な情報の中から必要なデータや関連情報を効率的に探し出すことが可能となります。また、ハイパーテキストは単なるリンク機能にとどまらず、ウェブページに埋め込まれた音声、動画、画像などのマルチメディア要素も含むため、ユーザーにとって多様で豊かな情報体験を提供します。ハイパーテキストの概念は、1960年代にテッド・ネルソンが提唱したものが始まりとされています。彼は、文書を線形ではなく、相互に結びつけられたネットワークとして構築することを考案し、その後のインターネット技術の発展に大きな影響を与えました。特に、ティム・バーナーズ=リーが1989年に開発したワールド・ワイド・ウェブは、ハイパーテキスト技術を実現するためのプロトコル(HTTP)と記述言語(HTML)を組み合わせ、情報の相互参照を可能にした画期的なシステムです。この技術のおかげで、ウェブサイト同士がリンクでつながり、現在のインターネットが構築されることとなりました。HTML(HyperText Markup Language)は、ハイパーテキストを構築するための言語であり、ウェブページの基本的なレイアウトやリンクを記述するために使用されます。たとえば、「」タグを使ってリンクを作成し、他のウェブページやリソースにアクセスできるようにします。これらのリンク(ハイパーリンク)は、ハイパーテキストの中でユーザーのナビゲーションを助ける重要な要素となっており、ウェブの情報を「蜘蛛の巣(web)」のように結びつけています。ハイパーテキストの利点は、情報へのアクセスが直感的で迅速であることです。特定の情報を探す際に関連するリンクをたどるだけで、効率的に目的のデータへ到達できるため、情報収集や学習のプロセスを大幅に改善します。一方で、あまりにも多くのリンクが存在すると情報の迷子(いわゆる「ハイパーテキストトラップ」)になりやすいという課題もあります。そのため、ウェブサイトの設計においては、リンクの配置や情報の構造化に注意を払う必要があります。
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